ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョリオン4巻、ウルトラジャンプ5月号の感想

ジョジョリオン4巻、ウルトラジャンプ5月号を同時に買い、読む。久しぶりにジョジョの新作を読みました。以下 その感想、予想です。

 

4巻とウルトラジャンプ5月号(ジョニィが登場する回)をあわせて読んで、ようやくジョジョリオンの物語の全体像が見えてきた感じで面白くなってきた。

 

壁の目に、爪のようなメロンが突き出したような突起物が生えている。あれは、悪魔の手の平ではないかと思う。瞑想の松の下か、融合の泉のそばかわからないが、壁の目の一帯のどこかに、キリストの遺体が埋まっているのだろう。

3.11の地震が起こった日の夜、波から街を守るように、(遺体の奇跡で)壁の目が隆起したのだろう。

 

理那さんが、最初 記憶が薄れてなくなっていく病気になり、皮膚が硬化していく病気になった原因はよく分からない。理那さんの病気は、遺体の奇跡により取り除かれたのだろうが、その替わりにジョニィに災いが降りかかり、後世の子孫たちにも病と災いが引き継がれることになったのだろう。(作者は8部を、横溝正史の小説を参考にしているという。このあたりの設定には、土着的な、日本の昔話や伝説のような匂いが強い。)

理那さんの、記憶の無くなる病気は、ホリーさん、定助に引き継がれている。事実、2人とも記憶が無い。

定助というキャラクターは、7部SBRから引き継がれる遺体の因縁(呪い)と、4部吉良から引き継がれるシリアルキラーの悲しみを引き継いでいるのだろう。

 

東方家は、犬上家の人々よろしく、土地に生きる一族として金、血縁、地域社会の政治にまつわる泥臭い、何かしら血なまぐさい因縁を引き継いでいる。理那を嫁に出した家であり、どこかしらで遺体の因縁を知り、杜王町を治めていく上で遺体の秘密に関わり、それにそう目的で定助を監視・保護しようとしているのだろう。

長男であり次期家長となるジョウビンと、現家長の父親が、東方家のキーを握っていると思われる。

 

4巻を読んでいて、虹村さんのスタンドの理屈や、虹村さんが東方家に忍び込んでいるくだりは良く分からなかった。また、ジャンプ最新号で、カメのおじいさんがジョースター家や東方家の部外者であるにも関わらず、遺体やジョニィの伝説を事細かに知っているのはすこし不自然な感じはした。(今後の展開で、カメじいさんがキーパーソンになるのかもしれないが…)

がしかし、前項で触れたような、スケールの大きな設定、物語が遺体伝説を巻き込んで大きく動き始めたのは楽しみだ。

 

8部は、1話冒頭 呪いを解く物語、先祖や土地にまつわる呪いを清める物語と説明されていた。

遺体がキーアイテムとなって、神の奇跡のようなものを起こし、清らかなものと忌まわしい呪われたものが混ざり合うことが肯定され、杜王町(現実の日本の、ある土地)に生きる人間が肯定され、生きることが祝福される物語になるのだろう。

コミック10巻くらいでコンパクトに完結して、9部(2004年時点 構想があったという、最終部?)の集大成を楽しみにしたい。