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ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

お金の力

自分がこのブログを書き始めたきっかけの一つは、
ジョジョ25周年の様々な商品化で、ネット上の商品レビューに違和感を感じたことだった。

2012年秋 TVアニメがスタートして、家族に見せたが冷笑され、大人にも子供にも気に行ってもらえるものではなかった。
無論 個人の意見・感想は様々にあるべきで、作品の感想や好みまで、他人があれこれダメだしをすべきものではない。

しかしながら、既存のジョジョOVAやその他一般のアニメと較べて、明らかにクオリティーが低く、
また演出の意図も原作のそれを汲んでいるとは言いがたいような奇天烈な出来では、
「これはダメだろう」と一言いわずにはいられなかった。
広告代理店がらみのステルスマーケティング(サクラ)なのか、純粋かつ熱心なファンの純粋な感想だったのか、
ネット上では、TVアニメを是とする論評、あまつさえOVAのが出来が悪いという意見(野次馬の煽り?)もままあり、
自分の意見を、少数派ではあっても表明すべきだと思った。


そして、2013年秋 ジョジョASBのテレビゲームが発売された。
テレビゲームとアニメ、amazonのレビューで比較する限りだけど、見事に対照的な評価分布を描いている。
テレビアニメは絶賛する星5つが膨らんだ三角形、ゲームは酷評の星1つが膨らんだ三角形。
思うにこれは、「商品を有料で提供するか、無償でお試し版を配信するか」の違いが大きいと思う。

テレビアニメは、無料で放送版を視聴し、気にいった人だけがDVD/BRを購入する。
なので、DVD/BRのレビューは基本的に、気にいった人たちが中心に書き込むので、星5つの票が集まる。
一方、今回のゲームは、有料で商品を購入しないと遊ぶことができない。
スピードワゴンの名言「キャンペーンモードは、エネルギーが溜まっている分だけ無料で遊べちまうんだ」の通り、
基本的に、お金を払って遊ぶように、このゲームは設計されている。
ゲームの購入者は、7000~10000円からのお金を支払いながら、さらに課金を迫られ、
まったく楽しむことができず、払った対価に見合うものが無いとして、怒りの声を挙げているわけだ。


この違いは大きい。
「お金の力」が、商品の評価を左右し、ネット上のレビュー・世論の形成に大いに寄与しているのである。

ネット上の匿名のメディアでは、国境やら個人の属性やら、さらには責任や義務までがどこかに飛んでしまい、
抽象的な意見やヒステリックな感情だけが一人歩きしてしまう感覚がある。
しかし、現実の世界に様々の束縛・属性があるのは当然のことで、お金はその最大のものだ。

お金の力が、ジョジョ関連商品のレビューにも大きな影響を与えている。
たとえば、今回のゲームが「基本無料+カスタマイズ・アイテムに課金される」というソーシャルゲームの形式で販売されていたら、
amazonのレビューは星1つではなく、星3~5くらいの分布になったのではないだろうか。
今回のアニメがいきなりオリジナルDVD/BRもしくは映画として発表され、お金を払わなければ視聴できない商品であったら、
amazonのレビューは星5つではなく、星1~3くらいの分布になったのではないだろうか。

ゲームとアニメは、同じ声優を起用しているとのことだが、声優さんの演技が評価の体勢に影響を及ぼしてはいない。
商品の評価 大勢を決めるのは、お金の力なのである。


それはまるで、2013年プロ野球において、
セリーグではバレンティンがシーズンHR記録を更新しながらチームが最下位に沈み、
田中将大がシーズン連勝記録を更新しながらチームを優勝に導いたのと同じようなことだ。
バレンティンと田中 両者の記録は、おそらく今後おいそれとは破られない大記録になり続けると思うが、
チームの成績には雲泥の差がある。
野球を決めるのは、やはり打者ではなく、投手なのだ。

ジョジョ関連商品の良し悪し、評価を決めるのはキャラのモデリングや声優の演技、アニメーターの作画や演出にあるのではなく。
お金をいかに払わせて、購入させるか その手腕の巧拙によっているのである。


ついでながら、ジョジョベラー完全版 2万円を、我慢しきれずに注文してしまった。
ブルーレイプレイヤーも持っていないのに、早買いをした時間メリットがあることを願っている……。