ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョリオン5巻と、3部のアニメ化 ネガティブな感想

ジョジョリオン5巻を買った。カツアゲロードの話の決着は、警察官が言うように公務執行妨害(警官への傷害)がウヤムヤになっていてちょっとすっきりしない。

絵が全体的に雑で、康穂が教室の椅子に座ったり、松の上で屈むところはデッサンが随分くずれているように思う。1巻の裸の女子が出たときも思ったけど、女の子を自然にかわいく描くのが、まだ慣れていないのかもしれない、

現代編の作画が全体的に雑で余白多く、ジョニィの過去追想はキレイでサスペンスフル、黒っぽい画面がしっくり来ているように思えるのは、自分の7部びいきのせいだろうか。

 

コミックスには、ジョジョ3部のアニメ化を伝える帯が付いていた。

キャラデザイナーさんが変わったのだが、製作スタジオが同じで、またあのおちゃらけたのりを「ジョジョ愛」というキーフレーズでごまかして行こうとするのだろうか。

ジョジョ愛とかいうフレーズには、東京五輪誘致の「おもてなし」と同じような嫌悪感がある。いずれ廃れる流行言葉で、どちらも電通が考えたような広告代理店の金の臭いと退廃が感じられて嫌いだ。

電通の営業資料、企画畑の方の著書を読んだことがあるけど、「流行を、つくるべくしてつくっている(つくろうと仕掛けている。毎年、毎シーズン盛り上げ続ける)」という、ウルトラセブンでいう血を吐きながら続ける悲しいマラソン、カゴの中を走り続けるハムスターの悲哀を感じる。

もちろん、一企業の企画、広報、宣伝担当者の方の熱心な仕事ぶりには頭が下がるし、電通が悪なのではなく、電通など広告代理店各社は、スポンサー企業の宣伝をうけおって商業活動しているだけのことだ。

ただ、ジョジョは自分の好きなマンガで、自分の部屋でゆっくり読んで楽しむ趣味なので、ラッパやタイコのうるさい音色が猥雑に挟まってくるのは好きではない。

コミックスを買ったらいつも帯を2秒以内に捨ててしまうのだけど、古本業界では帯を捨てるのは、買取り価格を下げる愚かな行為だそうだ。だけど、こんな帯を本棚に保管したくないと思うので、2秒以内に捨ててしまう。

 

3部のテレビアニメで思うのは、放送の前後で、北久保監督らがOVA製作の裏話を聞かせてくれたら楽しみだ。以前、twitterの投稿をまとめたものを読んだことがあったが、OVA企画~立ち上げにいたるまでの話、荒木先生と北久保監督のディスカッションの一端を聞けたのは面白かった。

OVAは荒木先生がいう「重いジョジョ」、ジョジョの映画的側面を強調した作品。

テレビアニメは、今の8部にも同様の風味があるが、ゆるいネタが多くて好きではない。5巻 ジョウスケとジョウシュウが女の子の太ももにギョッと驚いた顔は、ギャグも絵もひどかった。

ジョジョシリーズの緊張感、テンションが崩れているのがどうも好みに合わない。