ジョジョニウムーージョジョ完全版の刊行がまもなくスタートするが、たぶん自分は買わない。
理由は、いちど買って持っている単行本であるし、リアルタイムで集めた単行本のほうが価値があると思うからだ。
ドラゴンボールやドクタースランプの新装版・完全版を手にとった時も思ったが、これらの新版には、回と回のあいだのカット・おまけページが削除されたり、巻末のお便りコーナーが無くなったりしている。連載当時のリアルタイムの息吹を伝えるものであり、肩の抜けたおまけマンガやカットは楽しい。
ジョジョニウムの仕様は分からないけど、回と回のあいだのラフイラストには味のあるものが多く、これらが無くなっては、かえって「完全」から遠ざかってしまうのではないかと思う。
ジョジョ3部 単行本からラフイラストが無くなり、旅行の産物などを(アシスタントによると思われる)イラストで紹介するばかりになり寂しく思っていた。
21巻 承太郎が学ランをなびかせふわりと舞い降りるラフイラストが復活して驚き、とても嬉しかったのを覚えている。
結局のところ、「マンガを読む」という行為は、読者が作者のある作品を、ある時点・ある環境下において読む、その特殊性個別性を多く含んでいる。
ジョジョニウムからジョジョを読み始めた人には、その単行本が思い出深い一冊になるだろうし、思い入れのありようは人それぞれなのだろう。