荒木先生がストーンオーシャン単行本のコメントで、トマト栽培になぞらえて「マンガの手作りの魅力、クセを失くしてしまうことの怖さ」を綴っていたことがある。
5部連載時 90年代後半にはパソコン・CGの導入に否定的で、マンガは手作りだからねえ…と述べていたこともあった。
手作りの魅力には、どんなものがあるのか。思いつくものを並べてみた。
ジョジョ 作者手描きのキャラクター、場面、描写の迫力。
DMではない、直筆の手紙。
ルーシーリデル氏が説く、手の効用。
ミニチュア特撮 実際にあるものが壊される迫力。
ドゥーワップソングの温もり。
FCソフト 単純な画面、シンプルな音声の響き。
共通しているのは、手作りのものには素朴さ、温もり、ヒューマンさがある、ということである。
素朴さ、不完全さ、揺れ、バラツキといったものが「味」に転化・昇華するのだろうか。