「ウソツキ!ゴクオーくん」というマンガがあって、コロコロコミックに連載されている。
最近はじめて読んだのですが、嘘つきと正直、倫理とヤンチャの間をうまく絡め取る展開になっていて、主人公・ゴクオーくんの駆け引きが巧みで、面白い。
この面白さは、どこかで読んだことがあると思って、魔少年ビーティーに共通するものがある、と気づいた。
漫画全般を広くウォッチし続けているわけではないので分からないが、ウソツキ!ゴクオーくんが、魔少年ビーティーに連なる「駆け引きを主体とした、ダークヒーローが主人公のマンガ」の最新形であることは確かだろう。
感心したのは、ゴクオーくんが、小学生向けのコロコロコミックで連載されていることで、
(小学生向けの題材・トリックを活用しながら)ダークヒーローの活躍が、小学生読者に自然に受け入れられていることだ。
80年代初頭 魔少年ビーティーの連載が企画されたとき、「魔」少年ってなんだよ?と編集部からクレームが付き、なかなか連載開始のゴーサインが出ず、作者と編集者は苦労したそうである。
ゴクオーくんの舞台裏は詳しく知らないが、このようなダークヒーローマンガがコロコロで広く受け入れられているのを見て、文化がある種の成熟・進化をしたのだ、と感慨深く思った。