ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

判官びいきのプロ野球

プロ野球観戦についての、私的な記録です。


プロ野球をはじめて意識したのは、1985年の阪神タイガース優勝と、ファミスタ発売だった。

阪神タイガースを応援するI君がいて、絵画教室でも所構わず優勝中継を観たいと懇願したことが有り、
また阪神ー大洋戦を甲子園球場に見に行ったが騒々しく物騒な印象で、阪神は苦手になった。

ファミスタから実況パワフルプロ野球には熱中して遊び、
また、ジャンプでこせきこうじ先生が連載する山下たろーくん、やまだたいちの奇跡には影響を受けた。


プロ野球の試合を本格的に観だしたのは1994年、落合が巨人の4番を務めた年からだった。
落合と松井がコンビを組み、長嶋茂雄が監督を務める巨人に熱中し、大久保と落合が土壇場でホームランを打ったのには痺れた。
しかし、1995年 広沢ハウエルが巨人に入り、マック落合もやり玉に挙げた上で
月刊ジャイアンツで「生え抜きの育成はどうした!」と怒り心頭の記名記事を読んでから、巨人熱が冷めていった。(後注:激ペンの愛称で知られる、白取晋さんのコラムだったと思う)

入れ替わるように、前田や野村がキビキビしたプレーをしていた広島カープに注目するようになり、
95年、特に96年は本当に惜しいところで優勝を逃し、悔しい思いをした。
また、1995年にアキレス腱を断裂し、そこからの復活を期す前田に、(重症患者でもないのに)自分を重ねて励みにしていた。

広島カープはお金を出さない球団で、加藤伸一を出してしまった辺りから白けるようになり、
沢崎や幹英が次々故障していくのが見ていられず、カープに対し冷めた目で見るようになった。


印象深い球場観戦としては2005年秋、
広島市民球場でのシーズン最終戦、野村謙二郎引退試合を観に行った。
この試合にはもう一つ、前田智徳がアキレス腱断裂後 はじめての全試合出場を果たすという節目の試合であり、これを目当てにチケットを買った。
試合は4-1か3-1でベイスターズの勝利、三浦が黒田に投げ勝ち、前田はノーヒットだった。

2007年9月1日 前田の2000本安打を目に見ようと広島市民球場へ行こうとするが、
当日午前 仕事が入り、その後球場へ向かったものの、当日券を買うことはできなかった。
帰りの新幹線 岡山あたりのトンネル内で、前田 2000本達成のニュースを目にした。

2010年6月 吉見とマエケンの投げ合いを見に、ナゴヤドームへ行く。
落合博満 66」のキーホルダーを購入し、今も愛用している。(落合博満記念館へ行ったこともあるが、落合ファミリーには会えなかった)
試合では、前田の代打を楽しみにしていたのだが、なんとリリーフ岩瀬に対し、山本芳彦を投入、前田は試合に出なかった。

前田について、2008年秋にも横浜スタジアムに足を運んだが、前田のバッティング練習を見るのみ、内川のクリーンヒットを見るだけで終わったこともあった。
内川のバッティングの確かさについて、後部座席の男性が「うまいっ」と呟いたのを覚えている。

前田の初ヒットは、2012年6月 大阪ドームオリックス戦で、岸田からライト前クリーンヒットを観たのが初めて。この1本だけだった。
ヒットを打った後、ダグアウト裏にすごい勢いで嬉しそうに前田が走っていく姿を覚えている。
自分も真似をして、大阪ドームからJRの駅まで、ものすごい勢いで走って帰路に着いたものだった。


今年 2014年になってからは、なんとなくオリックスが気になって、8月 西と則本が投げ合う試合を観に行った。
オリックスの敗戦であったが、糸井、松井稼、アンドリュージョンズの恵まれたガタイに驚き、則本の小気味いいピッチングが印象に残った。

他にも、2001年 近鉄と西武の試合を見に行き、記憶が定かでないが、金髪の松坂から、中村または磯部が大きなホームランを打った。
西武のカブレラがブンブンと、とんでもないスイングを繰り返していたのを覚えている。


自分が興味を持ったプロ野球チーム、プロ野球選手を振り返ると、共通点に気づく。
それは、
「弱いチームが強くなっていく」
「最初は弱かった(=未熟な、若く経験の無い)選手が、力を付けて強くなっていく」過程を見ていくのが楽しいという点だ。

ジョジョに話を繋げると、荒木先生はインタビュー等で、
「小っちゃくて弱そうな奴が、実は強い」「最初は弱かった奴が、ちょっとずつ成長していく姿を描きたい」と語っていた。
広瀬康一川尻早人ジョニィ・ジョースター、または1部のポコやジョナサンがこうしたキャラクターに当てはまるだろう。


また、山本昌広が1999年頃 セリーグペナントの予想を求められ、
「皆 阪神タイガースは弱いというけど、選手の立場で、6チームに大きな力の差は感じない。少しの違いで阪神が上位に進み、中日がやられる可能性はあると思う」と述べていた。
プロ野球は多く勝って6割、多く負けて4割の勝負だから勝者と敗者に大きな差は生じない。
一戦一戦の積み重ねが、最後は優勝と敗者の大きな差になるわけで、年中行事としてプロ野球は良くできていると思う。


そういうと、ジョジョ3部で承太郎とダービー弟が野球ゲームで勝負したことがあったが、荒木先生にスポーツ描写はできるのか?と半信半疑だった。
結果、スポーツというよりはイカサマの重ねあいで勝負をつけており、こせきこうじや水島真司とは資質が違うのだと感じさせられた。

水島真司はドカベンを描き、荒木飛呂彦ジョジョを描き、プロ野球選手は野球をする、ということで、人それぞれ自分の道を極めていくのが大切だと思う。