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ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

「恋」と「愛」の違い

昔、こち亀両さんが「恋愛映画だけはまどろっこしくて観る気にならない。“i love you.”“me too.”と言えばいいだけのものを、どうして2時間かけて引っ張る必要があるのか?」と述べていた。
両さんはガサツな人間で、勤務時間中に仲間とAV鑑賞する、ウンコを見ながらカレーを食べることも平気な人だが、
当時 小学生の自分にも、「恋とは何か?」「愛とは何か?」の答は良く分からなかった。

また、相原コージのコージ苑というマンガのエピソードで、
作者が愛に悩んで国語辞典を引くと「愛とは、相手を愛おしく思う気持ちである」と定義され、目から鱗が落ちたというエピソードがあった。
分かったようでよく分からない説明で、やはり自らの経験と知識に照らして、解釈を行う必要があるのだと思う。


「恋」は、相手がいない状態で、相手を思う主観的な思い込み、高ぶり、感情。
「愛」は、相手が実際にいる状態で、相手とコミュニケーションをとりつつ生まれる感情。

「恋」は、一人称で成立する胸の内の思い込み。「愛」は、結ばれてしまった後の、出来上がってしまった後の連れ添い。
どちらが(主観的に)幸せなのか、一概に言えない所もあるというのが、既婚者としての偽らざる感情でもある。


ジョジョに恋愛のモデルケースを紐解こうとすると、思いのほか少ない。

ジョナサンとエリナの恋愛。山岸由花子と康一の恋。川尻しのぶの満たされない恋心。
定助と康穂のすれ違いが、この中に加わってくるかもしれない。

山岸由花子のエピソードを例に取ると、由花子さんがストーカー気質で、異常な性格だったのは疑いない所である。
ボヨヨン岩で助けられた後、「私、康一くんに振り向いてもらえなくてもいい。彼のことを思ってるだけで…幸せだわ」と由花子さんは幸せそうに呟くが、
仗助や億泰は気持ち悪がってソソクサと逃げていってしまう。
由花子さんが白髪姿で微笑んでいるから気持ち悪かったのではなく、
そもそもが、恋に落ちた人の態度は妖しく、異常に振り切れてしまうこともあるものなのだろう。

由花子さんと康一くんは、後に、エステシンデレラのエピソードを経て恋人同士になる。
ジョジョのエピソードで、スタンドバトルが起きず、相手を倒すこともなく事件が解決した話は異色で、
恋愛という日常のドラマと、戦いという非日常の事件は、同時には描きづらいものなのかもしれない。


井上陽水の歌で、「恋の予感」「秘密の花園」という歌がある。
美しく抒情的な歌なんですが、よく考えると、ストーカー気質の思い込みを歌っていて、空恐ろしい所もある。

井上陽水玉置浩二のデュエットで「夏の終わりのハーモニー」という歌があり、
自分も(今は故人となられた)上司とデュエットし、とても楽しかった思い出がある。

恋から愛に事態が進むとき、日常はマンネリになり、刺激も無くなっていくのですが、
男女の性愛に限らない幅広い「愛」の営みは、人間を安らかにし、結び付け、幸せそのものに導いてくれるものだと思う。

由花子さんが「夏の終わりのハーモニー」を誰かとデュエットする未来を想像すると微笑ましいし、
ジョジョという作品には、家族愛、仲間を思いやる気持ち、広く他人を思いやる勇気も描かれていて、
広い意味の「愛」に溢れた作品でもあるのだろう。





付記:
早朝5時に、Eテレでスーパープレゼンテーション(TED Conference)という番組があります。
テレビで中国語、知恵の泉、テレビ体操、にほんごであそぼ、クックルンと、早朝5~6時のEテレ視聴は欠かせないのですが、
ただ単に暇で、(起きたばかりで)頭が冴えている時間帯なだけかもしれない。

エステル・ペレルというおばさんが「中高年夫婦における、よいセックスを維持する秘密」みたいなことを話していて、
字面で読んだらどうということはない内容なのですが、
おばさん(セックスカウンセラー)の身振り手振りに引き込まれて、つい説得力があるように感じられ、メモを取ってしまった。
下記 箇条書きしますので、興味のある方はご参照ください。


【中高年夫婦における、よいセックスを維持する秘密】

・愛は'have' 恋は'want'
 愛は、(今ある)相手をよく知りたいと思う気持ち。恋は、知らない相手に対する好奇心。認知を拡げ、支配したいという欲求。

・安心感と冒険のバランスが大切。

・セックスはコミュニケーション手段の一つ。セックスが知性ならば、知性は育てられる。

・イマジネーション。

・自分の気持ちに素直になること。

・セックスには波がある。常によいセックスは出来ない。コトの最中、テキパキと処理しようとしてはいけない。


※書き出している途中、「イマジネーション(を持つことが、よいセックスのためには大切だ)。」というくだりで笑ってしまった。
恋や愛、セックスのことを、大真面目に語るのは、やはりどこかためらわれるのが自然なのだろう。