ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦の漫画術について。

本ブログを閲覧される方(=ジョジョ、荒木先生の漫画に興味のある方)は、必見の本だと思います。

 

荒木飛呂彦自らが、どのようにして漫画を造り出してきたのか、

そのノウハウが詳細に解説されています。

漫画制作における「特許技術」が、新書1冊程度の値段で公開されているのは、とても割安です。

 

ジョジョはパクリの多い漫画でもありますが、

作者本人の意図としては、これを読んだ後輩漫画家たちがアラキ流特許技術を「パクッて」いくことで、

漫画発展の一助となり、引いては漫画界に恩返しできることを願っているとのことです。

 


●漫画術のこまかなところ メモ


ジョジョのゲーム 没案。
主人公が敵に捕まえられて、逃げる当初のアイデアとは、ファミコンジャンプ2か?

敵役のDIOには、荒木先生自身 内心で、相当の自信を持っている。

男同士の恋、ときめき 男の世界は問題がない。
同人誌のホモ描写を許容した上での、ブラックジョーク。

プラス、プラス、プラスのストーリーづくり。
夢オチ、自分が犯人オチはきらい。

自分の絵を動かすこと(=アニメ化)には、あまり興味がない。
一枚の絵をどう描くかのほうに興味がある。

8部はおそらくハッピーエンド。定助は、誰か「他人」と戦って、最後には「自分」を取り戻す、手に入れるラストになるだろう。


同新書は、たったひとりのだれかのために書かれた本であるという。
ふつうに読めば、若い漫画家志望者たちに向けて書かれたのだろう。

椛島編集(ジョジョの初代担当、集英社新書の仕事)が、2015年4月に、集英社を定年退職されたそうである。
この本は、椛島氏のために、荒木先生からの恩返しとして書かれたものでもあるだろう。

この新書が書かれた目的は、荒木先生が、自分自身のために書いた側面もあると思う。
過去の自分の歩みを整理し、これから先に漫画を描き続ける地図として、荒木先生が本書を読み返すこともあるのではないか。

 

 

そして、この本は、

「今 子供と一緒に、絵を描こうと準備し始めている」自分のための本でもある。

 

本ブログを書き始めたのは、ジョジョをめぐる自分の考えを記述することで客観化・整理したいとの目的がありましたが、

今 108本目の記事を書くにあたって、「自分自身は、絵、マンガ、美術が好きだ」ということが自己確認できました。

 

本記事 108本目の投稿は、仏教の煩悩の数と同じであり、野球ボールの縫い目の数と同じといいます。

お後がよろしいようで、ということで、

本記事をもって当ブログの更新を終了させていただきます。

ブログ読者の皆様には、ご愛読いただきありがとうございました。

 

 

「俺たちの戦いは、まだまだ始まったばかりだぜ!」

ジョジョ読者のブログ 完