ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョリオン 2017年11月号の感想、今後の先読み

ウルトラジャンプ 2017年11月号、ジョジョリオンの最新話を読んだ。
岩人間・岩ペットとの決着、プアートムが出てきたところまでの話で、今後の伏線がいろいろと張られた話だった。

ドロミテ、アーバンゲリラとソラティド、プアートムと明らかに「異形」のキャラクターが続々と現れていて、
物語のテンション的に、(作者の表現意欲も)高まってきている感じがする。際どいところ、嫌な感じをうまく織り込んであると思う。

アーバンゲリラのセリフで、「半分 吉良吉影、半分 東方定助…」というセリフがあって、
(メタ的に見ると)主人公の定助はベースが定助(≒ジョセフミ)で、そこに吉良の過去が重なっている、というイメージなんだろう。
これからの展開で、吉良家の謎、「医者」としての仕事と「長生きすること」「病を治すこと」の根幹が問われる展開になりそうで、楽しみである。


もう1つ、いかにもクライマックスに向けて仕込まれてきた伏線として、豆銑さんが「シャボン玉の正体、能力の本質はひも」と気づいた場面があった。

ラストのクライマックス、岩人間の最後の一人(プアートムの後にもう1人出る、強そうな奴?)、常敏や憲助らとの争いで、
主人公のスタンドが何かとんでもない、素粒子物理学のエッセンスを詰め込んだ、チートな能力が覚醒する前振りなのだろうか。

ジョジョのラストバトルは、たぶん「究極の戦い」を意図して描かれてきた節があって、2部のラストで究極の生物が覚醒する展開に始まり。
3部~6部で時を操るスタンドが最後に登場するのは、「物理的な現実世界で、時間を操る者が一番スゴイ」と考えたからだろう。
7部以降のシリーズでは、次元の狭間、黄金比の無限の回転が現れたりと、アイデアを変えたところで、究極の能力を描こうとしているのだと思う。


8部の展開で、一つ残念なのは、カレラと常秀、虹村さん辺りに活躍の機会が無さそうなところだろうか。
虹村さんはホリーさんの復活を受け止める役、常秀やダイヤは東方家の融和を見届ける役割が残されていそうだが、カレラはもう登場の機会が無いかもしれない。

ジョジョリオンの展開は、「カレラが持っていた1枚の写真」がキーになって、一気に面白くなってきたと思うので、
このあたりの伏線・キャラクターが蔑ろになってしまうのは、何となく残念だ。
次のプアートムの話では、(ウルトラジャンプの巻末予告によれば)康穂が中心になって活躍するらしいので、ここで、康穂とカレラが絡んでくるのかもしれない。
プアートムもそうだが、下品でヤンキーなキャラが面白いので、カレラや常秀にもう一花、出番があると嬉しい。