ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョの旧世界と新世界 何をどう「語り直して」いるのか、推測のメモ

4月1日 日曜日の休日、近所のお寺に花見に行って、待ち合わせ中の暇つぶしに思いついたメモ。

ジョジョの旧世界(1~6部)と新世界(7、8部以降)について、
荒木先生のインタビューによれば、
新世界は旧世界の「語り直し」として、意識的にテーマやキャラクターを重ね併せている節があるといいます。

旧世界のどんな部分が新世界のどんなところにリンクしているのか?を洗い出してみました。


●1部、2部→7部

「初めて」の物語、近代の原点となる時代を舞台とするところ。

ジョースター、ツェペリ、ディオ 3人の主役が登場する。
三者の人間関係を基軸に、ドラマが進む。

ディオの復活。

最終回のいくつかのシーン、重ね合わせのシャレ。
(客船が大西洋を行くラスト、ディオが死んで首が残るか残らないかの違い)

ジョニィのキャラクターは、ジョナサンをベースにしている と作者が公言している。
ジャイロのキャラクター、陽気で向こう見ずな感じはジョセフに似ている?


1部から2部で、物語がイギリス(ヨーロッパ)からアメリカへと拡がった。

7部は、バチカン(≒ネアポリス)の死刑執行人が、アメリカ大陸に、自らの生き様を求めて旅に出る物語。

私自身 キリスト教西洋史に疎いため恐縮ですが、
ヨーロッパ(バチカンカトリックの総本山)から旅立ったジャイロが、プロテスタントが多数派を占めるアメリカに赴く。
聖人の遺体を求めアメリカ大統領、ジョニィたちが激しい戦いを繰り広げる様は、作者の複雑な宗教観・歴史観が滲み出ているように思う。

 

●3部、4部→8部

主人公が、病気の母を救うため奔走するところ。

地方都市の生活、街づくりを描く。

主人公は、現代日本の若者。 3、4部→8部、リアリティーに寄せて、超人的な性格では無くなっている

ジョセフミと吉良の融合、かつての善悪が混合している。作者の老熟を示す

 

●5部、6部→9部?(私の予想)

社会から弾かれた者たちの生き様。運命にあらがう主人公

世界の崩壊と再生