ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

透龍くんと院長 2人の敵役、正体を予想する

お盆休みで暇になったので、ジョジョリオン 19巻~最新話(第99話)までの展開をザッと読み返してみた。

透龍と院長の2人が入れ替わるように登場して、主人公らを惑わせる展開となっている。

以下 私の展開予想が当たるか当たらないか 定かでないが、2人の敵役について改めて考えた。

2人の敵役 正体について、
透龍くんは院長に利用された只の岩人間であり、基本的には善良な若者。
生に執着する、老醜の院長が何らかのかたちで若者(透龍くん)に取りつき、利用している。 

岩人間どうしでの支配ー被支配 緊張関係があり、
一方で、主人公たち 人間の若者の連帯、友情や愛情のつながりと対比させている。

そんな構図になっているのではないか と思う。


ここ数話の展開を読むと、
透龍くんがスタンド「ワンダーオブU」の本体であり、院長の姿をした何者かがスタンドビジョンという風に描写されているが、
スタンドバトルのルールに馴染んできた読者からすると、どうにもおかしく、しっくりこない。

院長がスタンドビジョンであるならば、科学雑誌の記者と問答できたり、一般聴衆を前に講演を行ったりできるのはおかしい。
スタンドが一般人に見えたり、一般人と同じく社会生活を送っているとなると、スタンドのルールが崩壊してしまう。

また、透龍くんが康穂と付き合っていた頃からさかのぼり、邪悪な院長(の正体)だったとすると、キャラクターの行動動機でつじつまが合わない。

あらき100%さんのアナグラム解析によると、
透龍と明負、TRUE と FAKE、ドッピオとディアボロのような二重人格的関係となっている とのこと。
2人の敵役 どちらが正体、敵の正体は何か? の謎で、話を引っ張っているのは確かだと思う。

個人的には、明負 悟という名前をはじめて読んだとき、明負(めいふ)=冥府を悟る、生と死を司る悪のボス、医者のイメージを悪い方向に増幅しているのだな と感じた。

ジョジョリオン コミックのはしがき、荒木先生のコメントを読むと、
お医者さんに行ったら座薬を挿入されたとか、親戚の方(50代)が骨折してお見舞いをしたとか、病気や健康にまつわる話が多い。
どこの家庭にもありふれた、身近な、ショボショボとしたエピソードである。

8部の杜王町が4部のそれと違ったテイストになっているのは、
執筆時点の作者の年令、そのときどきの興味関心、身近にあり知りたい探りたいと思ったものが移り変わっているからだろう。


医者の老人 一代かぎりの生に執着するエゴイストが明負院長で、
定助たちと仲間になることは無いにしても、院長に利用された若者、康穂をめぐる恋敵であり仲間という役どころが透龍くん、という展開に進むのかどうか。

たぶん私の予想は当たらないと思うが、第100話以降の展開を読んでいきたいと思う。