ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

岩人間の発想はどこから来たのか? 個人的推測

インターネットの巷談を読んでいると、「ジョジョリオンの岩人間は、2部の「柱の男」のリメイクじゃないか」という意見を読むことがある。

1部→7部へのリンクと同じく、2部→8部への重ね合わせはありうるし、人間ではない超生物という点で、柱の男と岩人間は共通項も多い。壁や柱、地面や岩にめりこんで一体化するビジュアルイメージも一致している。

 

しかしながら、私個人の感覚では、柱の男と岩人間は、何となくパラレルの後継とは言いづらい、重なりづらい感じがある。たぶん、岩人間たちがマッチョな造形を目指しておらず、「究極の強さ、ただ1つの頂点」「神の域に達した絶対感」を求めるキャラクターでは無いからだと思う。

 

岩人間の構想は、たぶん、ジョジョリオンの連載を始めた当初には無く、つるぎが登場したエピソード、東方家を巡る石化病の呪いを描いたあたりで着想された。

「石化病」の発展形・ネガティブな意味での行きつく先を象徴したキャラクターとして、敵役として構想されたのではないだろうか。

ーー上記は私の推測・空想に過ぎませんが、ジョジョリオンの「呪い」と「清め」の物語がどのような決着に到るのか、螺髪のドクターと常敏、豆ずくさんたちの絡み合い、今後の展開が楽しみである。

 

※自宅の庭でカメを飼っていますが、今日 庭の風景にまったくカメが馴染んで、石や木、土に完全に同化していて驚いた。

荒木先生は、たぶんカメを飼育していないと思いますが、自然に生きる動物たちの生態、自然と一体化したライフスタイルを観て、そのエッセンスで、岩人間を発想したのかもしれません。

 

露伴「D・N・A」に出てきた真央ちゃんも、ストレスの高まったとき、

カメレオンのように透明化し周囲と一体化する体質(能力?)を持っていたが、

父親と巡り合って「きっといいヤツ」と呟いたのは、泣ける演出だった。

ウラのウラはオモテで、「ホラー映画から一周回った、感動演出」に、個人的・心情的に引っかかりやすくなっている。