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ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョリオン52話 「信頼」 の感想

ジョジョリオン

ウルトラジャンプ 50話の掲載号からは毎月買って、最新話を逐一読んでいる。
ジョジョリオンの12巻も発売日に買って、あわせて読んで、
ダモカン登場以来のテンションの高まりに面白く読んでいるところである。

カレラ登場時のエピソードであったり、1巻から現在まで描かれてきた伏線とも辻褄が合わなくなる所が多数出てきているが、
ダモカン登場からの過去編・現在編が面白いので、「今のほうが面白いから、とりあえずまあいいかな?」と思えてしまう。


8部 ジョジョリオンを読んできて、いちばんノレなかった所は、主人公が何者か分からず感情移入しづらい点だった。
加えて、SBR 激しいレースとバトルの反動からか、連載当初はユルイ、目的も見えづらいままにエロやナンセンス、セルフオマージュ(パロディ)を散りばめるような展開が続いたので、
コミックスを買うのを止めようか?と思うくらい、読み続けるのがダルイときがあった。

夜露が登場して、ロカカカの実を巡るサスペンスが導入された辺りから物語の気運が変わって、
主人公(定助と康穂)・東方家・岩人間の三者が相対するバトルの様相を呈してから、面白くなってきたように思う。

岩人間とロカカカの実は、物語にサスペンスと興奮を加えるための後付け設定じゃないか?と思うのだけど、
やっぱり、ジョジョのお話は、敵がいてバトルがあってという、戦いの駆け引きで盛り上がるマンガなのだと思う。


吉良とジョセフミの過去編が紡がれる中で、定助を構成する2人の主人公のキャラクターが明らかになってきた。
ジョセフミは、4部 仗助の生い立ちがもう少し不幸になったような感じで、
吉良は、(殺人鬼だった)4部の吉良が、もう少し幸福な生い立ちになった感じで、設定されていると思う。

4部では相対して戦った2人が、8部ではバディとなり、
孤独に育ったジョセフミに、信頼の手を差し伸べたのが吉良だったのが面白い。

ジョセフミは、幼児の時 実母に見殺しにされかけたところをホリーさんに助けられ、壁の目に埋まった後は康穂に助けられた。
ジョセフミも吉良も、聖母 ホリーさんを救うため身を挺して戦っており、
3部のセルフオマージュを盛り込みつつ、血の通ったバトルとキャラクターが描かれる展開に熱くなる。


ジョジョリオンの連載がはじまった当初、性的な描写が多く盛り込まれていたこともあり、
8部の吉良も、きっと性的な変態嗜好を持った殺人鬼で、
定助が壁の目に埋まっていたのも吉良の策略が絡んでいて、物語の最後は、記憶を取り戻した主人公と吉良の戦いになる
ーーそんな風に予想をしていた。

しかし、今月のウルトラジャンプ 52話の展開・描写を見る限り、
吉良はカッコいいキャラのまま、正義の使徒として死んでいく気配が濃厚である。

考えてみれば、8部 ジョジョリオンで、性的変態の吉良吉影がふたたび登場し、主人公と追いつ追われつのバトルを繰り広げたとしても、
それは、かつての4部の展開の二番煎じ、ムダな後付けの蛇足でしか無い。
ジョジョ アイズオブヘブンでDIOがお馴染みのように倒される展開や、ドラゴンボール 復活したフリーザがあえなく打倒される展開など、悪い方の後付け製作・蛇足・駄作の見本だと思う)

ジョジョは、荒木先生がつねにフレッシュなテーマ、血の通ったキャラクターをつくり、
その時々の問題、時代、物語を紡いできたのが魅力だと思うので、
8部が4部の二番煎じにならずに済んで、本当によかったと思う。

4部の仗助と吉良が、新世界では二人の相棒となって、定助=ジョセフミ+吉良となって融合しているのは、
作者の「善悪は本来、曖昧なものかもしれない」という思想の深まりを示すものかとも思うし、
味わい深い悪役だった殺人鬼の吉良が、ホリーさんの愛を得て、ニヒルなヒーローとなって復活したのは何とも感慨深い気がする。


ーーマア、まだ52話を読み終わったところまでの感想なので、
この後 ジョジョリオンがどう転がっていくかは分からないけど…。

ジョセフミと吉良の融合に到るまでを描く過去編は(おそらく)およそ描き終わって、
来月号からは、現在 ダモカンと定助たちの戦いに移っていくのではないかと思う。

岩人間で、ダモカンの後にもう1~2人 強い敵がいて、東方家の家督争い(≒誰が病を克服するか?)があり、
残されたロカカカの実を巡って、定助・ホリー・東方家の誰が果実を手にするのか?が、最後のクライマックスになるだろうと思う。

過去編はかなりの盛り上がりを見せたので、これからの現在編 クライマックスの争いに、期待して注目していきたい。