ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

「リンクの冒険」と「スーパーマリオメーカー」 / ジョジョのメディアミックスを概観する

引き続きヴァーチャルコンソールでレトロゲームをやり込んでいて、最近は「リンクの冒険」と「ロックマン2」をプレイしていた。リンクの冒険は、小学生当時 ビックリマンワールドと並ぶくらいの「やってみたかったが、結局買わないで素通りしたソフト」で、…

なぜ、ゲームは面白いのか? 「MOTHER2」への、微妙な感想

今 このブログを更新するのであれば、2015年12月17日発売「ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン」を語るのが本来のはずである。しかし、私はプレイステーション4を持っていないし、そもそもこのゲームを買うつもりが無い。新品で買えば7500…

27年ぶりにプレイした、「MOTHER」の思い出

極個人的に、私の中で、ジョジョと極めて近しい位置にあるゲームということで、MOTHERのことを書きます。(この記事で触れるのはMOHTER1、ファミコンで発売されたシリーズ初代作についてです)MOTHERは平成元年の夏休みに発売されたゲームで、…

デヴィッド・ボウイとプリンス

「ジョジョ立ち」と呼ばれる、いわゆるジョジョ的なポージング。中性的とも評される、男の色気を醸し出すヴィジュアルイメージ。荒木先生の発言によれば、それらのルーツは様々で、ルネサンス・バロックの大理石彫刻、アントニオロペスのファッションイラス…

複眼の映像ーー私と黒澤明

橋本忍氏の著書「複眼と映像ーー私と黒澤明」の記事です。ただし、私は黒澤明監督の映画を「七人の侍」「わが青春に悔いなし」しか観たことが無く、しかも「わが青春~」は祖父の家にあったホームビデオを借りてたまたま観ただけという、全くのニワカです。…

「幻の湖」 失敗の研究

(本記事は、ほぼ全くジョジョと関係がなく、すみません。荒木先生の生まれた日本、同じ国の先輩作家・橋本忍の「幻の湖」についての記事です。)橋本忍 原作・脚本・監督の映画「幻の湖」を観た。近所のお店でレンタルできないので、2000円弱のDVDを…

イーストウッドの「ダーティーハリー」

遅まきながら、クリント・イーストウッド主演「ダーティーハリー」を観た。「悪は倒すのは悪」という記事の末尾で引用させていただいた通り、イーストウッドのダーティーハリーは、承太郎をはじめ、荒木作品のヒーローの原像となっているとのこと。承太郎は…

「総員玉砕せよ!」 女郎の歌と、生きるための戦い

水木しげるの「総員玉砕せよ!」を読んだ。ペーソスあふれる太平洋戦記で、作者によれば90%が実話であり、かつ、自身がいちばん気にいっている作品であるという。登場人物が急に出てきて死んだり、妙にリアルな似顔の登場人物が出てきて、おそらく、実際…

「ウラのウラはオモテ」  XTCが体現する、イギリス的価値観

ジョジョ、荒木作品の根底にあると思われる「ブラックユーモア」、「イギリス的価値観(English Settlement)」についての断片的なメモです。ジョジョと、その周辺にある諸作品(極個人的な意味で、自分の経験・感性の中で、近しい位置にある諸作品)を語る…

Wrapped in Grey  「疑惑の影」に見る、杜王町の面影

連休の間に、親戚からディープな人生相談を受けることがあった。 当事者ではないので結論を決めることはできず、客観的な意見やアドバイスは行ったものの、 トラブルがどう収束するかは、当事者同士にゆだねることしかできない。 何とも苦しい、やきもちした…

ストーンオーシャンを巡る連想、あれこれ

ストーンオーシャンを巡る連想、あれこれの雑記です。・ジョリーンがプッチ神父と戦って死ぬ時、蝶が群れをなして飛び立っていく。これは、ジョリーンたち主人公の魂の暗示であり、「胡蝶の夢」を連想させる幻想的な演出でもある。新世界に蟻一匹がたどり着…

豊饒の海 解題(あるいは個人的感想文の続き)

豊饒の海の解題、あるいは個人的感想文の続きです。豊饒の海というタイトルは月面の盆地「月の海」のことで、何も無い、生命体も存在しない大きな穴ぼこが太陽の光を受け、青く光り輝くという意味で、「豊かの海(豊饒の海)」という名前が与えられている。…

豊饒の海 幻の第五巻と、ジョジョの奇妙な冒険

年に1度のキャンプを終えて、楽しい旅行から自宅に帰った日の夜、三島由紀夫の生首写真を閲覧していた自分がいた。三島由紀夫と横尾忠則、美輪明宏のことなどがつらつらと心に浮かび、軍服を着た自決事件のことが頭に浮かんだので、google検索した所、生首…

「ハリーの災難」 淀川長治がジョジョを語れば

ヒッチコック監督の映画「裏窓」「ハリーの災難」を観た。グレースケリーとシャーリーマクレーンを観たいと思ってこの2本を選んだのだが、シャーリーマクレーンのような女優は昔からいたのだなあと感心し、グレースケリーは写真だけの方がいいという感じだ…

「面白ければ、それでいい」  ヒッチコック・トリュフォーの映画術

前回のブログ記事を書いた後、4本の映画を観た。「ジョーズ」「北北西に進路を取れ」「めまい」「鳥」そして、いかにもニワカ的な行動で恐縮ですが、ヒッチコックとトリュフォーの対談「映画術」を(自分が観た映画の箇所を中心に)読みました。(今更なが…

バースデープレゼントとしての「悪魔のいけにえ」、 「サイコ」のノーマンと吉良吉影

ここ数日 本ブログを連日更新しているのは、お盆の頃に観たホラー映画の影響が大きい。お盆前後で時間が出来たときに、自分の誕生祝い(8月生まれ)の代わりに面白そうなのを観るかというつもりで、荒木先生の新書をガイドブックに、1枚108円で次々にD…

ジョジョ3部 タロットのトリビア

ジョジョにまつわる都市伝説で、ボインゴの予言の書が「9.11テロ」を予告していた?というものがある。あといくつか、オカルト的な恐ろしい噂があった気がするが思い出せない。(ジョジョ3部の旅のルートが、猿岩石のヒッチハイクと一致していたという…

ジョジョリオンのテーマソング

ジョジョリオンの連載が、展開が速くなってきて、物語の核心に近づいてきた。吉良とジョセフミ、カレラが登場し、カレラのヤンキーで下品な感じが面白い。吉良とジョセフミを巡る謎が、物語のクライマックスになっていくと思うが、スタンドバトルをテンポ良…

「キャリー」 友達を見つけられなかったスタンド使い

1970年代末 デビュー前の荒木先生は、 スターウォーズの素晴らしさを認めつつも、それよりも更に、キャリーに深く感動していたという。荒木先生の新書を読んで、たびたびキャリーが挙げられるので、この週末にDVDを借りて、はじめて観ることができました…

「悪を倒すのは悪」  魔少年ビーティーからジョジョに、通底するテーマ

(前回 108本目の記事で「当ブログは完」と書いたのですが、 その後 いくつか、ネットに書き残したいジョジョの記事(情報)が出てきました。 ジョジョのルーツを探る、いくつかの記事です。 仗助と億康が弁当を持ちながら言い放ったように、 「人間の考…

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦の漫画術について。 本ブログを閲覧される方(=ジョジョ、荒木先生の漫画に興味のある方)は、必見の本だと思います。 荒木飛呂彦自らが、どのようにして漫画を造り出してきたのか、 そのノウハウが詳細に解説されています。 漫画制作における「…

神様は、他人のために戦う  ドラゴンボール 神と神

先週末にかけて、「ドラゴンボール 神と神」の映画をテレビで見て、「荒木飛呂彦の漫画術」を読んだ。 20年~30年前の両作品について、今 原作者自らが補完したり、自作品を解説することに、感慨深い趣がある。 本記事では主に、ドラゴンボール 神と神に…

その人にしか描けない、絵の魅力  ちいさこべえ4巻

ちいさこべえ 4巻が発売されていたので、買って読んだ。山本周五郎の原作小説をすでに読んでいたので、結末はすでに知っていたのだが、茂次がりつにプロポーズする場面、結婚式のラストシーンまで楽しく読んだ。白無垢姿のりつが女の子にニッコリとほほ笑む…

黒歴史を照らす、理性の光

「黒歴史」という言葉がある。元々はアニメ用語らしいのだが、「思い返すと恥ずかしい過去」「黒く塗りつぶして封印したい、過去の出来事」みたいな意味で使われている。黒歴史と言われて、自分にもいくつか思い当たる節があり、過去を抹殺してしまいたい、…

「恋」と「愛」の違い

昔、こち亀の両さんが「恋愛映画だけはまどろっこしくて観る気にならない。“i love you.”“me too.”と言えばいいだけのものを、どうして2時間かけて引っ張る必要があるのか?」と述べていた。両さんはガサツな人間で、勤務時間中に仲間とAV鑑賞する、ウンコ…

大・どんでん返し!

今は昔、とんねるずが20代で最も勢いのあった頃、石橋が「大・どんでん返し!」とよく叫んでいた。ねるとん紅鯨団で、男が手を挙げて告白しようとするときに、別の男が手を挙げて割り込んできたときとかに、石橋の「大・どんでん返し!」がカットインして…

ジョジョ3部の「サブタイトル」

(※下記の記事は、あまりまとまりのなく、読んで楽しい内容にもなっていませんが、個人の見解を記録するため、また忘備録として掲載します。 ジョジョ3部のサブタイトル、ジョジョに現れる宗教的影響についての記事です。) ジョジョ3部のテレビアニメ エ…

ジョジョの奇妙な珍百景

前回の記事で、このブログの記事が累計100本を数えることになった。今回の記事は101本目で、キリが良い数字が並ぶのは縁起がよいことだと思う。100つながりということで、自分のお気に入りテレビ番組の一つに、「ナニコレ珍百景」がある。ジョジョ…