ジョジョの読者、ファンとされる人は沢山いて、いろんな人の感想や意見を読むのは楽しい。
ファンの中には、荒木先生と会ったことがあるとか、直筆のサインや年賀状を頂いたとかで、ずいぶん感激し、意気揚々とされていることもあるようだ。自分にはそんなきっかけは無かったので、羨ましいしラッキーだと思う。
自分は、ジョジョの単行本や雑誌連載を読んできた限りだけど、ジョジョを読んできて一番嬉しかったのは、
自分の人生の判断や行動に、振り返ってみると節目節目に、ジョジョを読んでいた影響や思い出がつながっていることだ。
事は、「ジョジョ」を誰か他の作品、人生で影響を受けた先輩や先生、印象的な体験に置き換えても同じだ。
誰か他の人ーージョジョであったり、荒木先生の哲学であったり、その他諸々ーーと重なり合って、その影響の中で自分自身をつくり、生きてきた。このような感覚を持つことができるのは、とても幸せなことだと思う。
だから、自分は(30代中盤という年齢のためでもあるが)ジョジョ立ちをしたり、荒木先生やジョジョの物真似を改めてしようとは思わない。
ジョジョの物真似をしても、せいぜいが、かつての大亜門先生の立ち位置までしかいけない。ジャンプ傍流のギャグ漫画家をめざすのでなければ、違う形でジョジョを自分の中に取り込むのが得策だ。
色々な作品や体験、そして人との交流が、
自分の人格、記憶、人生そのものをも形づくっていくのだと思う。