ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

チャンピオンで「ドカベンの最終回」を読んだ。

人生で(多分)はじめて週刊少年チャンピオンを買い、「ドカベンの最終回」を読んだ。

 

岩鬼と山田、陰と陽の2人の主人公に焦点を絞ったラストで、最後の見開きのホームランは圧巻だった。

ドカベンは、甲子園編は、二年の春まで読んで、殿馬がハイジャックされた?くらいのところで読むのを中座している。

プロ野球編以降は、里中が瓢箪というキャッチャーと新魔球の秘密特訓を始めたくらいで終わっていて、たぶん4~5巻くらいまでしか読んでいない。

 

あぶさん 雑誌掲載時の最終回は、コンビニで立ち読みして、最後の1ページが「作者からのお礼とあいさつ」みたいになっていて、あまり感心しなかった。

ドカベンの最終回は、雑誌を買って読んだが、作品世界が静かに、きっちり綴じ込まれるように終わって、とても良かったと思う。

 

10~20年前 何かのインタビューで、水島先生が「弱小の高校が甲子園をめざして野球を頑張る話」など、ドカベンあぶさんとはまた違った、野球少年の話を描きたいと話していた記憶がある。

水島先生が80歳になるまで連載を続けてきたのは驚きだが、やはり、この人の描く野球、人情味あるキャラクターの描写は随一である。

 

今でもふと、あぶさん5巻「いわし雲」の一節が胸に浮かぶことがある。自宅にあって、ときどき5巻を読み返しているからなのだが、胸に迫るマンガを描ける作家、いつまでも忘れられない名シーンを描ける作家は、そう沢山は居ない。

水島先生がお元気なのは幸いで、ジョジョの荒木先生も年をとりつつも、月刊連載マンガ家として頑張っている。原画展やアニメ化などの企画はソコソコとして、ジョジョリオンの連載を、集中して頑張ってほしいものだと思う。

ミュージシャンのプリンスが死んでも、彼の造った作品がプリンスとして残っているように、マンガ家が死して名を残すのは、やはりマンガだと思う。
山田と岩鬼景浦安武の立ち姿は、水島新司が死んだ後も、地上に永遠に生き続ける筈である。それこそが、マンガの金字塔だと思う。