ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

豊饒の海 解題(あるいは個人的感想文の続き)

豊饒の海の解題、あるいは個人的感想文の続きです。豊饒の海というタイトルは月面の盆地「月の海」のことで、何も無い、生命体も存在しない大きな穴ぼこが太陽の光を受け、青く光り輝くという意味で、「豊かの海(豊饒の海)」という名前が与えられている。…

豊饒の海 幻の第五巻と、ジョジョの奇妙な冒険

年に1度のキャンプを終えて、楽しい旅行から自宅に帰った日の夜、三島由紀夫の生首写真を閲覧していた自分がいた。三島由紀夫と横尾忠則、美輪明宏のことなどがつらつらと心に浮かび、軍服を着た自決事件のことが頭に浮かんだので、google検索した所、生首…

「ハリーの災難」 淀川長治がジョジョを語れば

ヒッチコック監督の映画「裏窓」「ハリーの災難」を観た。グレースケリーとシャーリーマクレーンを観たいと思ってこの2本を選んだのだが、シャーリーマクレーンのような女優は昔からいたのだなあと感心し、グレースケリーは写真だけの方がいいという感じだ…

「面白ければ、それでいい」  ヒッチコック・トリュフォーの映画術

前回のブログ記事を書いた後、4本の映画を観た。「ジョーズ」「北北西に進路を取れ」「めまい」「鳥」そして、いかにもニワカ的な行動で恐縮ですが、ヒッチコックとトリュフォーの対談「映画術」を(自分が観た映画の箇所を中心に)読みました。(今更なが…

バースデープレゼントとしての「悪魔のいけにえ」、 「サイコ」のノーマンと吉良吉影

ここ数日 本ブログを連日更新しているのは、お盆の頃に観たホラー映画の影響が大きい。お盆前後で時間が出来たときに、自分の誕生祝い(8月生まれ)の代わりに面白そうなのを観るかというつもりで、荒木先生の新書をガイドブックに、1枚108円で次々にD…

ジョジョ3部 タロットのトリビア

ジョジョにまつわる都市伝説で、ボインゴの予言の書が「9.11テロ」を予告していた?というものがある。あといくつか、オカルト的な恐ろしい噂があった気がするが思い出せない。(ジョジョ3部の旅のルートが、猿岩石のヒッチハイクと一致していたという…

ジョジョリオンのテーマソング

ジョジョリオンの連載が、展開が速くなってきて、物語の核心に近づいてきた。吉良とジョセフミ、カレラが登場し、カレラのヤンキーで下品な感じが面白い。吉良とジョセフミを巡る謎が、物語のクライマックスになっていくと思うが、スタンドバトルをテンポ良…

「キャリー」 友達を見つけられなかったスタンド使い

1970年代末 デビュー前の荒木先生は、 スターウォーズの素晴らしさを認めつつも、それよりも更に、キャリーに深く感動していたという。荒木先生の新書を読んで、たびたびキャリーが挙げられるので、この週末にDVDを借りて、はじめて観ることができました…

「悪を倒すのは悪」  魔少年ビーティーからジョジョに、通底するテーマ

(前回 108本目の記事で「当ブログは完」と書いたのですが、 その後 いくつか、ネットに書き残したいジョジョの記事(情報)が出てきました。 ジョジョのルーツを探る、いくつかの記事です。 仗助と億康が弁当を持ちながら言い放ったように、 「人間の考…

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦の漫画術について。 本ブログを閲覧される方(=ジョジョ、荒木先生の漫画に興味のある方)は、必見の本だと思います。 荒木飛呂彦自らが、どのようにして漫画を造り出してきたのか、 そのノウハウが詳細に解説されています。 漫画制作における「…

神様は、他人のために戦う  ドラゴンボール 神と神

先週末にかけて、「ドラゴンボール 神と神」の映画をテレビで見て、「荒木飛呂彦の漫画術」を読んだ。 20年~30年前の両作品について、今 原作者自らが補完したり、自作品を解説することに、感慨深い趣がある。 本記事では主に、ドラゴンボール 神と神に…

その人にしか描けない、絵の魅力  ちいさこべえ4巻

ちいさこべえ 4巻が発売されていたので、買って読んだ。山本周五郎の原作小説をすでに読んでいたので、結末はすでに知っていたのだが、茂次がりつにプロポーズする場面、結婚式のラストシーンまで楽しく読んだ。白無垢姿のりつが女の子にニッコリとほほ笑む…

黒歴史を照らす、理性の光

「黒歴史」という言葉がある。元々はアニメ用語らしいのだが、「思い返すと恥ずかしい過去」「黒く塗りつぶして封印したい、過去の出来事」みたいな意味で使われている。黒歴史と言われて、自分にもいくつか思い当たる節があり、過去を抹殺してしまいたい、…

「恋」と「愛」の違い

昔、こち亀の両さんが「恋愛映画だけはまどろっこしくて観る気にならない。“i love you.”“me too.”と言えばいいだけのものを、どうして2時間かけて引っ張る必要があるのか?」と述べていた。両さんはガサツな人間で、勤務時間中に仲間とAV鑑賞する、ウンコ…

大・どんでん返し!

今は昔、とんねるずが20代で最も勢いのあった頃、石橋が「大・どんでん返し!」とよく叫んでいた。ねるとん紅鯨団で、男が手を挙げて告白しようとするときに、別の男が手を挙げて割り込んできたときとかに、石橋の「大・どんでん返し!」がカットインして…

ジョジョ3部の「サブタイトル」

(※下記の記事は、あまりまとまりのなく、読んで楽しい内容にもなっていませんが、個人の見解を記録するため、また忘備録として掲載します。 ジョジョ3部のサブタイトル、ジョジョに現れる宗教的影響についての記事です。) ジョジョ3部のテレビアニメ エ…

ジョジョの奇妙な珍百景

前回の記事で、このブログの記事が累計100本を数えることになった。今回の記事は101本目で、キリが良い数字が並ぶのは縁起がよいことだと思う。100つながりということで、自分のお気に入りテレビ番組の一つに、「ナニコレ珍百景」がある。ジョジョ…

メディアはメッセージである

メディア論の古典 マクルーハンが述べた言葉に、「メディアはメッセージである」というものがある。メディアが伝えるコンテンツ(内容物、情報、著者の主張etc)だけに目を向けるのではなく、コンテンツを内包するメディア(媒体、外殻、プラットフォーム、…

ジョンレノンに捧げるクソゲー

ジョジョ4部 トニオさんのレストランに行く話で、億泰がモッツァレラチーズとトマトの前菜を褒め称えるシーンがある。「お互いがお互いを引き立てあうハーモニー! 高森朝雄の原作をちばてつやが描くあしたのジョー! サイモンとガーファンクルのデュエット…

さんま御殿の西川史子

昨日の夜、ひさしぶりに踊る!さんま御殿を観ていたら、西川史子が出て、こんなことをしゃべっていた。 「自分は美人で若いときはモテて幸せだった。ブスな同級生をかわいそうと内心思っていたが、最近 同窓会に出たところ、ブスな同級生は子宝を授かり幸せ…

メジャーでマイナーをやれ  椛島編集と橋本治

ジョジョベラーか何かのインタビューで、ジョジョ連載当初(または連載準備期間?)に、椛島編集が荒木飛呂彦を励ました言葉がある。「マイナー誌でマイナーなことをやっても普通でしょ。それは面白くない」「メジャー誌でマイナーなことをやるから面白いん…

ジョジョリオン8巻の感想

ジョジョリオン8巻が発売されていたので、買って読みました。 夜露戦が終わって、登場人物をめぐる「謎」が「岩石になる病気」で一本化され、東方家 次期家長の常敏が登場。クワガタムシを使ったムシバトルで駆け引きを進めていく…と、次巻が楽しみになる展…

判官びいきのプロ野球

プロ野球観戦についての、私的な記録です。プロ野球をはじめて意識したのは、1985年の阪神タイガース優勝と、ファミスタ発売だった。阪神タイガースを応援するI君がいて、絵画教室でも所構わず優勝中継を観たいと懇願したことが有り、また阪神ー大洋戦を…

「雨ニモマケズ」と、クレイジーダイヤモンド

自分の好きな詩のひとつに、宮澤賢治の詩「雨ニモマケズ」がある。青空文庫より全文を引用させて頂くと、下記の通り。http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/45630_23908.html雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ慾ハ…

「後付け」は良いことなのか、悪いことなのか

マンガの感想を語るとき、「後付けの設定」「後付けのお話」は良いことなのか、悪いことなのか 議論になることがある。例えばジョジョ1部でツェペリさんは天涯孤独を謳っていたのに、2部になってシーザーが出てきたこと、4部でジョセフに隠し子がいたこと…

大川の水と、ウォータールーサンセット

芥川龍之介の作品で「大川の水」という短編がある。 青空文庫で無料で読めますが、20歳の作者が生まれ育った故郷を振り返るエッセイ。 この短編を読むと、キンクスのウォータールーサンセットが頭の中で流れ出してしまう。 ウォータールーサンセットはイギ…

純粋芸術の条件

成田亨作品集という本が出ていて、さっそくに買い求めた。成田亨はウルトラマンやゼットンのデザインをした人で、元々は彫刻家、「一個の独立した個人として、純粋芸術を追求し、世に認められること」を求めた人である。アートとデザインの境目は何か?芸術…

時の歩み、作者の死

ジョジョの感想を書く行為は、現実から一歩離れた現実逃避、 騒々しい現実世界から一歩離れて、世の中や人生を見つめなおす行為でもある。 ブログを書くだけでなく、ジョジョやいくつかのマンガ・あれこれの作品鑑賞するときも同じ気持ちかもしれない。 詩や…

ジョジョを好きな有名人(作成中)

ジョジョを好きな有名人(作成中。思い出し次第、追加していく) 主に、89年~90年代に、さまざまな媒体で発見した事例。 2000年代以降 ジョジョがTVやネットに取り上げられて以降の有名人は省く。(自分が、それらの媒体をチェックしていないため…

前向きに冒険すべし

(ごく個人的なメモ、年始の書初めのようなものです。客観性が無い点はすみません) 遅まきながら(?)はてな 近藤ご夫婦の離婚と近況について知った。また、糸柳、malaさんなど、はてな近辺で働き話題を起こした人たちの近況を5年ぶりくらいに知った。 (…