ジョジョ読者のブログ

ジョジョの奇妙な冒険の感想、批評、考察を書いています。

ジョジョは、なぜ気持ち悪いのか?

ジョジョをめぐる様々な感想を読んでいると、「絵が気持ち悪いので、読みたくない」「生理的に気持ち悪くて敬遠していた(でも、一度読んでみると面白かった)」というような感想を散見する。岸部露伴のもとに届けられたファンレターでも「気持ち悪いよ、ア…

匿名の暴力性

毎朝 自動車を運転して通勤しているのですが、最近気づいたことがあった。二車線の道路があり、自分は左側車線を走っているのですが、いつも右側車線から割り込んでくる車がある。朝の時間帯は皆忙しく、1分でも早く目的地に着きたい気持ちは分かるのだが、…

スティールボールラン と ドラゴンヘッド

今、自分が最新作の連載をおいかけて読み続けているマンガは荒木飛呂彦、望月峯太郎(ミネタロウ)の2人だ。鳥山明はマンガを殆ど描かなくなってしまったので、この2名になっている。二人の書いたマンガでスティールボールラン、ドラゴンヘッドは、似た批…

ウソツキ!ゴクオーくん と 魔少年ビーティー

「ウソツキ!ゴクオーくん」というマンガがあって、コロコロコミックに連載されている。 最近はじめて読んだのですが、嘘つきと正直、倫理とヤンチャの間をうまく絡め取る展開になっていて、主人公・ゴクオーくんの駆け引きが巧みで、面白い。 この面白さは…

帰納法と演繹法

ジョジョリオンを読んでいると、連載1回ごと、エピソード1つごとに描写や設定が食い違ってきて、物語に入り込めなくなってしまうと以前のブログで書いた。ジョジョリオンの場合、謎解きのミステリーが主眼の物語であるため、これらの謎が食い違ってきてし…

ジョジョ3部の「完全版」

ジョジョ3部の望ましい「完全版」、自分の思うものはこんなものだ。 (1)コミックス27巻 DIOが花京院に「世界」を発動するシーン。 3ページの大ゴマシーンを、連載当時のものに戻す。 (2)3部OVA 1993年頃制作の8話~13話を、発禁を解…

STAP細胞騒動における、最大の懸念点

小保方晴子さんが、理研の調査委員会に再調査を申し立てる記者会見を行った。小保方さんがしゃべる様子を見るのは初めてで、ustream iwakamiyasumiチャンネルで視聴した。iwakamiさんのチャンネルは、福島原発の事故が起こった当時拝見したことがあり、マス…

清原和博「男道」を読む

清原和博「男道」を読んだ。 清原の男気、プロ野球選手の当事者でなければ語り得ないエピソードが語られ、珠玉の内容だった。 客観的な記録や事実を語る本ではなく、清原本人の主観的な記憶や、自分と周辺を物語る「自分史」的な本だが、清原と桑田のエピソ…

ジョジョリオン6巻、ウルトラジャンプ最新号、3部のアニメ ネガティブな感想

(あまりまとまりのない記事ですが、忘備録として。また、ネガティブな愚痴を含みますことをお留め置きください)ジョジョリオン 6巻が発売され、同日にウルトラジャンプ最新号も発売された。また、3部TVアニメのプロモーション映像が公開され始めている…

理想の科学者像

ジョジョと関係ない話題で恐縮ですが、STAP細胞 技術開発の行く末に興味がある。自分は分子生物学者でもなく、専門外の事柄に判断を下すことはできないけど、バカンティ教授、小保方さんらの発想・研究が実を結ぶのか、再現性あるものとして確立されてい…

ジョジョ9部の予想 老人の心境を描く物語

2004年 SBRの連載が始まった頃、荒木先生のインタビューで「ジョジョは、9部まで構想がある」との発言があった。スターウォーズのようなサーガではなく、テーマもストーリーも全然違う形で、7,8,9部の物語は展開していく とのことだった。20…

「あ……悪魔だ……この男……」

本ブログはジョジョの私的な感想を書くことを目的にしていて、 外部サイトへのリンクを貼ることなどはしてこなかったのですが、読んでて「う~~ん」と唸ってしまったので、転載することにしました。 コンビニの7-11 FCオーナーへの情報開示書面 http:…

戦いの駆け引き

ジョジョにおける、戦いの駆け引きについて。荒木飛呂彦作品のルーツを探ると、古くは武装ポーカー、魔少年ビーティーの時代から、戦いの駆け引きが描かれている。トリック・手品による駆け引きが多く、ビーティーからジョセフに、その系譜が受け継がれてい…

ジョジョの「形式」と「内容」

「荒木飛呂彦論」というタイトルで、評論家の加藤某氏がジョジョを評論するという本が出ている。評論の中身に積極的に取り上げるべき所は無かったのだけど、ジョジョという作品の「形式と内容」を分析し、その魅力を解明していきたいーーというような一節が…

王さんと承太郎

王貞治さんが、読む野球という雑誌で「ホームランの魅力」をテーマにしたインタビューを受けている。そこでの発言。 Q 荒川さんが「王は常にホームランを求められていて辛かっただろうな」とつぶやきました。王さんは辛かったのですか? 王は小さく笑った。 …

競争を勝ち抜くためのヒント

競争を勝ち抜くためのヒント。競合に勝つ、自分に勝つためのヒント。 ジョジョおよび荒木先生インタビューからの抜書き・意訳。 作者インタビュー等から。 人気取りに走ってはいけない。アンケート結果とかが気になり出すと、自分の書きたいものが分からなく…

定助と憲助が対峙する話から、今後の予想 よく分からない点

ウルトラジャンプ最新号 定助と憲助が対峙する話を読んだ。先の展開を見たくなる、想像力を刺激される面白い話だった。東方家に定助がやってきたコミックス2巻あたりの展開と、夜露が登場したここ数話の展開では、物語の黒幕が、急きょ憲助から夜露に変更さ…

手作りの魅力

荒木先生がストーンオーシャン単行本のコメントで、トマト栽培になぞらえて「マンガの手作りの魅力、クセを失くしてしまうことの怖さ」を綴っていたことがある。 5部連載時 90年代後半にはパソコン・CGの導入に否定的で、マンガは手作りだからねえ…と述べ…

父親不在によるドラマ

ジョジョのドラマを概観していると、 父と子のドラマ、なかんずく父親不在によるドラマが、キャラクターの人格形成に寄与していることに気付く。 1部 ジョナサンとジョージ1世、ディオを交えた家督相続のドラマ。 2部 父親母親が不在で生まれ育ったジョセ…

今どんな気持ち?

ジョジョリオンが、文化庁メディア芸術祭 マンガ部門大賞を受賞した。前後して、ジョジョニウム1,2巻が発売されたが、小口 緑色のインクがにじみ、ひどい時はページを綴じてしまってる場合もあるそうで、落丁が問題になっていることを知った。 個人的には…

ジョジョリオン コミック5巻くらいまでに描かれた設定、伏線

ジョジョリオンはどんなラストを迎えるのか? これまで(コミック5巻くらいまで)に描かれた設定、伏線の一覧をまとめたメモ。 ●ジョジョリオンで描かれた設定 ・3.11大地震の夜、壁の目が隆起した。その理由、壁の目が何を及ぼすかは誰にも分からない…

映画の達人

荒木飛呂彦 著、2冊の映画評論本「ホラー映画論」「映画の掟」が出版されている。 ジョジョ製作の舞台裏を覗くような内容になっていて、映画からいかに作者が影響を受け、学び、マンガを描く肥やしにしていったか垣間見える内容になっている。 文章や内容そ…

短編作品集「岸部露伴は動かない」  リセットできる強み、無限に続く杜王町のその後

短編作品集「岸部露伴は動かない」が発売され、まだ読んでいなかった富豪村、密猟海岸の話を読んだ。 1997年作成の懺悔室と2013年作成の密漁海岸では、絵柄やコマ割りが随分変わっており、昔に比べると今はアクが抜けたというか角が取れたというか、…

ジョジョの奇妙な冒険 各部のテーマソング

ジョジョの奇妙な冒険 各部のテーマソングを割り当ててみた。 1部・2部 エアロスミスの Walk This Way 3部 XTCの Senses Working Overtime 4部 プリンスの 1999 5部 クラフトワークの Trans Europe Express 6部 レッドツェッペリンの Stairway to Heav…

理想のベストナイン 増補改定

理想のベストナイン 増補改定。 シーズン144試合の成績を付与してみた。 1番センター ジョルノ .300 10HR 2番セカンド ジョニィ .272 5HR 3番サード 承太郎 .320 40HR 4番キャッチャー ジョウスケ .280 28HR 5番ファースト ジョナサン .260 42HR 6番レ…

吉良の生い立ち・性癖を想像する

人には誰でも、隠された性癖・趣味がある。それは幼い昔 自分が追い求めて手に入らなかったものであったり、何か欠落が生まれてその隙間を埋め合わせようと這いずり回ったりするものであったりする。 好きだったアイドル歌手を告白するのは気恥ずかしいこと…

命の値段

さるところに、ミドリガメを飼い続けて40年という方のホームページがあり、氏はミドリガメに愛を持って買うこと、命に値段はつけられないことを熱い筆致で訴えている。 同氏はデビッドボウイのファンでもあり、LOWは深く聴きこんだ一枚であるという。自分…

おまけカットの思い出

ジョジョニウムーージョジョ完全版の刊行がまもなくスタートするが、たぶん自分は買わない。 理由は、いちど買って持っている単行本であるし、リアルタイムで集めた単行本のほうが価値があると思うからだ。 ドラゴンボールやドクタースランプの新装版・完全…

ジョジョシリーズとウルトラマンシリーズの類似

ジョジョシリーズとウルトラマンシリーズの類似について。 ジョジョ1部・2部=ウルトラQ 3部=ウルトラマン 4部=ウルトラセブン デッドマンズQ=ウルトラファイト 5部=帰ってきたウルトラマン 6部=ウルトラマンA 7部=ウルトラマンタロウ 8部=ウ…

「遊び」の生命

岸部露伴は動かないの短編集が、ちかく発売される。 最近の「動かない」には、後姿だけのジョウスケや、億泰康一が出てきて4部杜王町を彷彿させ懐かしいシーンがある。 手塚治虫のスターシステムにならって、あるいは映画の特別出演のように、かつてのキャ…